法話を聞く・読む / 今月の法話 バックナンバー(No.386)

今月の法話  バックナンバー(No.386)

令和2年6月 No.386
一日の大切さは年齢を問わない

 僧侶になって約20年になりますが、その中でさまざまな別れを経験しました。その別れは実に多様で、男性も女性も、幼い命から年齢を重ねられた方までさまざまです。中にはお母さんのおなかの中でこの世を去っていった命もありました。未就学児のかわいい盛りに事故によりこの世を去っていく命もあれば、働き盛りの年代の方が家族を残して先にこの世を去っていかれるということもありました。一方で、我が子が先に亡くなり、100歳を越えて寂しさを抱える中で孫やひ孫に送られた方もいらっしゃいました。実にさまざまな別れを経験していくのが、私たちの生きる火宅無常の世界です。これまで皆さんもさまざまな別れを経験されたのではないでしょうか。

 本願寺8代・蓮如上人は、お手紙である『御文章』の「白骨」の末尾に「されば人間のはかなきことは老少不定のさかひなれば、たれの人もはやく後生一大事を心にかけて、阿弥陀仏をふかくたのみまゐらせて、念仏申すべきものなり」とお示しです。

 人の世のはかないことは、老若にかかわらないことですから、だれもみな後世の浄土往生という最も大事なことをこころにかけて、阿弥陀如来を深くたのみまつって、念仏しなければなりませんと仰せです。いつ命尽きていくかわからないからこそ、阿弥陀さまにすべておまかせして、ご信心をいただき、浄土真宗の救いのよろこびに出遇ってください、とおっしゃっています。

 いつ命尽きていくのか、年齢は関係ありません。その無常の命を生きる私に寄り添い、時を隔てることなく、場所をわかつことなく、人を選ぶことなく真実の救いを届けてくださる阿弥陀さまのお慈悲に出遇わせていただき、お念仏申しましょう。

山口県光市 光照寺 松浦 成秀

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